「腰痛がなかなか良くならない」「姿勢を正そうとしてもすぐ戻る」「腰だけでなく、お尻や太もも、背中まで張る」——こんなお悩みはありませんか?
腰痛と姿勢の関係は、骨盤や背骨の“形”だけで説明できないことがあります。そこで役立つ考え方が筋膜(ファシア)です。筋膜は筋肉を包む薄い膜というイメージだけでなく、体を“つなぐ”組織として捉えると、腰痛の理由が見えやすくなります。
墨東メディカル整体院(墨田区/両国と錦糸町の間)では、痛い場所だけに注目せず、筋肉×姿勢×血流(回復環境)と合わせて、筋膜の連動も含めた見立てで根本ケアを行います。
本所吾妻橋・菊川エリアからもご来院いただいています。
この記事でわかること
- 筋膜(ファシア)から見た「腰痛と姿勢」のつながり
- 腰痛が起きやすい姿勢パターンと筋膜の連動
- 整体での検査・説明・施術(初回90〜120分)の流れ
- 腰痛を戻しにくくするセルフケア(姿勢・動き・回復)
- よくある質問と、次の一歩
腰痛と姿勢は「筋膜」でつながっている
筋膜(ファシア)を“つながり”として考える
筋膜は筋肉を包む膜、という説明がよくされますが、現場では「体をつなぐネットワーク」として捉えると理解しやすいです。
ある場所の動きが落ちたり硬くなったりすると、その影響が別の場所に波及し、結果として腰に負担が集まることがあります。これが「筋膜の連動」という考え方です。
腰が痛いのに原因が腰だけではない理由
腰は、股関節・骨盤・背中(胸椎)・足首と連動して働きます。もし、股関節が硬くて動かない、胸椎が固まって伸びない、足首が使えていない…となると、体は代償として腰を使いすぎます。
筋膜の視点では、この代償が「一箇所の問題」ではなく全体の連鎖として見えやすくなります。
身体の不調を見つめ直す第一歩
腰痛と姿勢のセルフチェック
次のチェックに当てはまるものはありますか?
- 反り腰で、腰の下がいつも張っている
- 猫背で、背中が丸まりやすい
- 片側の腰だけ痛い/張る
- 前屈がしづらい(太もも裏が突っ張る)
- 長時間座ると腰が固まり、立ち上がりがつらい
このチェックは「腰痛=腰だけ」ではなく、連動の崩れを疑うきっかけになります。
「負荷>回復」で筋膜が固まりやすくなる
当院では、多くの慢性腰痛の土台に「負荷(仕事・姿勢・ストレス)>回復(睡眠・血流・休息)」が続く状態があると考えています。
回復が追いつかないと、筋肉も筋膜も“柔らかさ”を失いやすくなり、動きが減って血流が落ち、さらに固まる…という循環に入りやすくなります。
メカニズム:姿勢パターン別に見る筋膜の連動
反り腰:前側が張り、腰が代償しやすい
反り腰では、股関節の前側や太もも前が張りやすく、骨盤が前に傾きやすい傾向があります。その結果、お尻側が使いにくくなり、腰の下が頑張り続けて張りやすくなります。
筋膜の連動として見ると、前側の張りが強いほど腰の動きが“逃げ場”になり、腰痛が続く要因になります。
猫背:胸椎が動かず、腰が頑張りすぎる
猫背では胸椎(背中の背骨)が固まり、背中が伸びにくくなります。背中が伸びないと、立つ・歩く・物を持つ動作で腰が代償しやすくなります。
腰痛なのに背中を整えたほうが変化が出る人がいるのは、この連動があるためです。
左右差:片側に負担が集まる連鎖
左右差タイプは、足首〜股関節〜骨盤〜背骨のどこかで動きの差があり、片側へ体重が乗りやすい傾向があります。すると筋膜の張力も左右で偏り、片側の腰だけが張る・痛むという形になりやすいです。
タイプ別:腰痛の現れ方(あなたはどれ?)
代表的な4タイプ(腰中心・お尻連鎖・背中連鎖・回復不足)
腰痛の出方を、分かりやすく4タイプに整理します(複数該当もあります)。
Aタイプ:腰中心(張り・重だるさが主)
- 腰の筋肉が常に張っている
- 立ち続ける・座り続けるとつらい
Bタイプ:お尻・太ももまで連鎖
- 腰だけでなく、お尻の奥や太もも裏も張る
- 股関節の硬さが強い
Cタイプ:背中〜腰まで連鎖
- 猫背で背中が丸まりやすい
- 背中の張りと腰痛がセットで出る
Dタイプ:回復不足(疲労が抜けず腰が戻る)
- 寝ても疲れが取れない
- 冷え・むくみがあり腰が重い
整体での根本ケア:筋膜×姿勢×血流
初回(90〜120分)の検査・説明・施術の流れ
初回は、カウンセリング・検査・説明+施術を含めて90〜120分を確保しています。
- ヒアリング:痛む場面、生活負荷(仕事・睡眠・運動・冷え)
- 姿勢と動きの検査:骨盤・股関節・胸椎・足首の連動と左右差
- 触診:負担が集まる筋肉(トリガーポイント含む)と筋膜の緊張
- 施術:筋肉・筋膜・関節を優先順位をつけて調整
- 再検査:変化の確認と「戻りやすさ」の原因の整理
- セルフケア:続けやすい最小限(まずは1〜2個)を提案
筋膜リリースだけで終わらせない理由
筋膜リリースは有用な手段の一つですが、そこだけで終えると、生活負荷が同じ場合に戻りやすいことがあります。
当院では、筋膜の緊張をほどいたうえで、
- 姿勢・動作の連動を回復させる(腰に負担が集まらない体へ)
- 血流を回して回復が追いつく状態を作る
まで含めて、根本ケアとして組み立てます。
施術事例(一般化した例)
40代:デスクワーク+反り腰+慢性腰痛
座り時間が長く、反り腰傾向で腰の下が常に張る方。股関節前面・太もも前の緊張が強く、お尻が使いにくい状態でした。
流れ:前側の緊張(筋膜含む)を調整 → 骨盤と股関節の連動を回復 → 座り方・立ち方のポイント整理。
「腰の張りが軽い」と感じるケースがあります(体感には個人差があります)。
50代:猫背+背中の張り+腰の重だるさ
背中が丸まり、胸椎が動きにくい方。背中が伸びない分、腰が代償して重だるさが続いていました。
流れ:胸椎〜肋骨まわりの動きを回復 → 腰の過緊張を調整 → 呼吸と歩行のポイント整理。
「背中が伸びて腰がラク」と感じることがあります。
30代:左右差+股関節の硬さ+片側腰痛
片側の腰だけが痛む方。足首〜股関節〜骨盤の連動に左右差があり、片脚へ乗りやすいクセがありました。
流れ:下半身の連動を整える → 骨盤の左右差を調整 → 体重移動のクセを再学習。
「片側だけの負担が減った」と感じるケースがあります。
セルフケア:筋膜の連動を崩さない習慣
まず押さえる「3つの基本」
- 同じ姿勢を続けない:1時間に1回は立つ・歩く(30秒でもOK)
- 入浴:体がゆるむ温度で回復スイッチを入れる
- 水分:一気飲みではなくこまめに(制限がある方は主治医優先)
筋膜は「動き」と「回復」の影響を受けやすいので、まずはこの3つが土台になります。
表で見る:腰痛予防のリセットメニュー
| メニュー | コツ | 目安 |
|---|---|---|
| 立って股関節を軽く動かす | 反動なし・痛みのない範囲 | 30秒 |
| 背中(胸椎)を伸ばす | 腰ではなく背中を起こす意識 | 30秒 |
| 深呼吸 | 吐く息を長めに | 30〜60秒 |
| 寝る前の軽いストレッチ | 反動なし・呼吸を止めない | 5〜10分 |
間違いやすいセルフケア・注意点
伸ばす・揉む前に知っておきたいこと
腰が痛いと、強いストレッチや強刺激のマッサージに頼りがちですが、筋膜の連動が崩れている場合、強刺激だけでは戻りやすいことがあります。
- 痛みを我慢して伸ばす(反動をつける)
- 腰だけを揉み続けて、股関節や背中の原因を放置
- 急に運動量を増やして、疲労が上回る
しびれが強い/足に力が入りにくい/発熱/安静でも強い痛み/排尿排便の異常などがある場合は、まず医療機関にご相談ください。
よくある質問
Q. 「筋膜が原因」と言われました。本当ですか?
A. 筋膜“だけ”が原因と決めつけるより、筋膜を含む「連動の崩れ」として捉えるほうが現実的です。当院では、姿勢・動作・回復環境も含めて全体で見立てます。
Q. 筋膜リリースを受ければ腰痛は治りますか?
A. 筋膜リリースは有用な手段ですが、それだけで終えると生活負荷が同じ場合に戻ることがあります。整えた後に、連動と回復を作ることが大切です。
Q. 何回くらいで変化しますか?
A. 状態と生活負荷によります。まずは「動きやすさ」「張りの減り」などの変化から出る方が多く、慢性的な場合は一定期間かけて安定を目指します。
まとめ:筋膜のつながりで腰痛と姿勢を整える
腰痛と姿勢の乱れは、腰そのものだけでなく、股関節・胸椎・足首などの動きの低下が連鎖して起きていることがあります。筋膜(ファシア)を“つながり”として捉えると、その連鎖が理解しやすくなります。
腰だけを揉んで終わらせず、筋膜×姿勢×血流(回復環境)で整えることが、戻りにくい体づくりの近道です。
ご予約・ご相談のご案内
墨東メディカル整体院では、初回にしっかり時間を取り、検査と説明を行ったうえで施術を進めます(初回90〜120分)。
「腰だけでなく全身が張る」「姿勢も含めて見直したい」そんな段階でも大丈夫です。
お電話・LINEからお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
- 国家資格:柔道整復師
- 業界歴:20年
- 治療観:多くの慢性腰痛は「負荷>回復」の蓄積が土台。筋肉×姿勢×血流と、筋膜の連動を合わせて回復が働く土台づくりを重視。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。症状が強い場合や不安がある場合は医療機関へご相談ください。

